2010年3月19日金曜日

タラスセミナー参加 -旅.2-

3/9~3/12 -カザフスタンに近い町タラスへ-
(アストラと回った4日間)Seminer in Talas city, with Astra.

JICA主催のセミナーに参加する為、今回はなんと村の女性を一人連れて。
首都Bishkekから左上の方に約5時間、タラスに行って来ました。
上:アストラ、ジャーマットで織り手として働く彼女は2人の子持ち、私より年下です。


小さな村から大都会?タラスまで泊まりがけで出かけるのは一大事!!
私: 「どのくらいぶりに首都に行くの?」
ア: 「結婚して以来・・10年ぶりかな」
!!驚!!

出発の朝もだんなさんが心配そうにお見送り
「タラスでアストラを捨てて来ないで。」と冗談、にならない冗談を。


大丈夫! 私がしっかり守りますってば。
出発~ 首都に前泊、タラスへ向かったのは3/10朝でした。

タラスまでの道、一つ峠を越えます。

ナリンまでの「ドロン峠」とは全く比べ物にならない凄まじい峠越え!!まさに、ホワイトアウトの世界です

-白は、どこまでも白、限りなく怖いくらいの白を、言葉で表現できない



●タラス市近郊の村

-フェルト作りのジャーマット訪問-

このおばあちゃん率いるジャーマットは大きくて、

女性たちの貴重な仕事場でした。キルギス伝統模様を用いたシュルダック。座布団に、かな。ここは、染料を全て化学染料でした。

使っていた羊の毛も、少し固めの(名前を何と言ったかな・・。)種類。●同じくタラス近郊の村へ

-写真から、やはりフェルト作りのジャーマットだろう。-


注:実は、この出張前日、私はキルギスからの洗礼を受けたのでした。

3/8お祭りの日に食べた「羊の腸」がストライクヒット、-苦しかった・・。


そんな私を気遣ってくれながら

動けず車で待機せざるを得ない私の代わりに、アストラは立派に仕事をしてくれました。


「村に帰ってジャーマットの皆に伝える」

この使命をしっかり果たそうとする彼女の姿勢に思わず感激。全てをメモするアストラ。彼女にとっても、私にとっても貴重な旅。


●セミナー当日
当日は計100名の聴衆

SAORIジャーマットについて15分のプレゼンと、質疑応答準備、準備~


私も再度「SAORI」DVDを作成。

今度こそ消えていませんように・・・。前回のイシククル南岸視察で訪れたジャーマットも参加。

① 冗談好きなおじさんのいたジャム作りのジャーマットですね。

②小鳥の巣をモチーフにしたフェルト作りジャーマット。ね、作品が丸いでしょう

セミナー開始!

私たちはトップバッター。

家で何度も何度も練習してきたアストラは、緊張しながらも本当に立派に発表しました。
✤SAORI=さをり(さ織り)・・ 差を織る、人それぞれ違う、その差を織るという意味
✤私の前任の先輩が一台の織り機を持ってきた事から始まったこのジャーマットの歴史
✤今は、アルシュ村の羊を紡ぎ始めた事



アストラの発表を見守る。
一協力隊員が始めた、SAORIジャーマットに対する質問が殺到しました。


「一番始めに、織りというアイディアを出したのは誰?」
「どんな人に最初は売り始めたの?」
「最初の資金はどこから・・?」

これまでJICAが入っていなかったタラス市。
市民、周辺農家、行政関係の人々の興味の強い事を感じました。

イシククル湖南岸視察の時にも感じた事。
何かを、何かを始めようとしている人々の貪欲な姿勢

でも日本の援助を頼ろうとする鋭い眼差し

を、このタラスでも感じました。
アストラは、その後村に帰ってジャーマットの女性全員を家に招待。
写真と、頂いた資料を、メモを皆に。
興味深そうに聞き入る女性たち。
無事に愛する妻が帰ってきて安堵と幸せを隠せないだんなさん
お母さんが初めて長旅に出た!子供たちにとっても大きな一歩でした。


おまけ

●英雄マナス誕生の地●

キルギスに実在した(と言われている)英雄がいます。
ここで皆さんに、いったいどんな英雄なのかお伝えする必要があるのですが

ごめんなさい。

「英雄」という事しか分からない!!・・涙


* 必ず、英雄「マナス」について情報が入り次第お伝えします。

少々お待ちを。