2011年7月29日金曜日

ここにきてこの痛み

これは楽しく皆で、Aエジェの村おかえり会をした時の様子。 娘の大学入学祝いでナリン市からなかなか帰ってこなかったDエジェだけ参加していなかったけれど、他はフルメンバー。久しぶりの喜びに満たされたのでした。
Dエジェも夕方慌てて工房に来て、メンバー全員帰宅してしまった後、私と二人で何故か涙を流しながら残ったコニャックを飲んだのでした。笑  色々話しているうちに感極まってしまったのです。

写真左は、先月からSAORIで働き始めたグル(花という意味)23才。
村に嫁いで1年半、小さな赤ちゃんも6ヵ月になりました。
右は、私が一番信頼しているジルドゥス(星という意味)24才。
彼女は手先が器用で、律儀で、はっきり意見を言う、頼りになる存在でした。

私も、スリッパを作ってもらったり、マフラーを編んでもらったり、いよいよ帰国に向けて刺繍のスカートを作ってもらおうとしていたところでした。
先週、首都に上がる車の中で彼女のだんな(26才)から電話
「ジルドゥスに今日会ってないかナルギーザ」
「会ってないよ私今BK行く途中なの、どうしたの?」
「じゃいい」 ・・がちゃん。

その前の日に、注文だったPCcaseの仕上げをジルドゥスに持っていくと、目が真っ赤に腫れていたのを実は私も見ていたのです。
彼女のだんなは、お酒飲み乱暴で村でも有名。
どうしてあんなに良い娘にあの夫なのかしら・・と、ジャーマットの女性達も常に言っていました。

車の中での電話に、嫌な予感がして
どうにかジルドゥスの実家に電話をかけると、落ち込んだジルドゥスの声。
今、ナリンの実家にいると。だんなと別れるつもりで、村には今度荷物を取りにだけ帰る、と。
4才の愛息子は、だんなが引き取ると言って聞かない。 先週は、TV局の人が取材に来て

皆の意識も、もちろん私の意識も、また更に向上して

8月のお祭りに向けて一致団結しようと話し合ったばっかりの、その矢先の出来事でした。


どうしてこうなってしまうんだろう、

Aエジェがしばらくぶりに(それもだんなの暴力が原因で)村に帰ってきて喜んでいたのも束の間・・

縫製担当として、そして何でも相談にのってくれた良きパートナーとして、今のジャーマットに、今の私に必要不可欠なジルドゥスが村を離れると言って、昨日首都から帰ってきても本当に彼女の姿がない―

今回、首都にはDエジェとジャズグルを連れて行きました。

半年前決めた、メンバー全員を首都に連れて行く計画が今月で全員達成。

残り二カ月、まだまだ引き継がなくてはならないこと、教えておかなくてはならないことがたくさんです。
大きなお祭りも待ち構えています。


それより何より、今は大切な人がジャーマットを離れなくてはならない事に、痛みを隠せません。

悔しい、、

花嫁泥棒してきて無理やり嫁にして、結局はお酒と暴力に負けて、奥さんを泣かす、けなす。

女性を何だと思っているの。

私は、自分の帰任の日まで

今の大切なメンバー11人と一緒に過ごしたいだけ。