2日間の大きなお祭りがフィナーレを迎えました。
まずは村の子供たちの熱唱!
アイダイ5才!CDの音が飛ぶというハプニングにもへこたれず、このセクシーなダンス! やんや やんや と子供たちも集まり真剣な眼差し・・
本当に見もの!
ぱらぱらぱらぱら~ ・・・ と最後までばっちり!!
村でコムズを弾ける人は何人かいます、でも彼らは誰ひとりとして楽譜は読めません、音で聴いて真似て、そしてここまで弾きこなします。
山をバックになんて牧歌的な風景~コムズの優しい、軽やかな音色が秋の空気に吸い込まれていきます
●SAORIコーラス●
キルギス語の「トゥールガンジェル(故郷)」と日本語の「ふるさと」を合唱しました。
作業場で織っている時にも、お茶呑みで集まった時にも何十回も何百回も練習を重ねました。
夢は今もめぐりて 忘れがたきふるさと
いかにいます父母 つつがなしや友がき
雨に風につけても 思いいずるふるさと
志をはたして いつの日にか帰らん
山は青きふるさと 水は清きふるさと~
皆の緊張が痛いほど伝わっても、しっかり最後まで唄いきりました。
唄い終わった時の日本人観客からの拍手喝さいと
「ありがとうー!」と何処からともなく聞こえてきた言葉には胸がいっぱいに。
琴といったら、同期の彼女!
手もかじかむ寒い中しっとりしっかり日本の琴の音をアルシュ村に響かせてくれました。
琴にしても、和太鼓にしても百年に一度見れるか見れないかのアルシュの村人にとって、本当に刺激的なものだったようです。
太鼓の っどーーーーん!! という轟に圧倒される村人たち
良かった。
ビシュケクから遥々峠を越えてやって来てくれた琴と太鼓に感謝。
才能あふれる演奏者に感謝。
そして笑顔溢れるナリン組に感謝。
ソーラン節は翌日から、学校でも大フィーバーになったそうです。子供たちが口ずさみ踊りを真似て!届けーぇ!キルギスよさこい漁連!!やーーーー!!!
よさこいの「やー!」で幕を閉じた瞬間、ふっと体の力が抜けました
そして、どっと疲れが体にのしかかってきました。
長い間夢見ていたNaryn/Alysh祭りが、本当に終わったんだ、
終わったの・・?
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使えば使うほど磨きがかかり、使わなければどんどん衰えてゆくものなーんだ?と、染色家の恩師はよく子供たちに質問しました。
-答えは、脳と、手です。
携帯、コンピューターに頼ることの多い現代社会に生きる私たちは、脳を使い考え、手を使って何かを作るという、ごくごく当たり前のことから少しずつ遠ざかっていってはいないでしょうか。
昔の生活では、衣食住のすべてが手づくりでした。
身にまとう衣類も、日々の食糧も、自分たちの住処も、全ては素材から始まり、時間をかけて作り上げる。まるでその長い長い時間さえも、材料の一部であるかのように・・。
今回のアルシュ村手づくりフェアでは、そんな風に時間をかけて作られた物が勢ぞろいします。
来場して頂いた方々には、キルギスと日本という二つの国の堺を超え、手づくりの温かさや、そこに込められた想いを受け取って頂きたい、と願っています。
***** 24日 プログラムより************
たったの一晩だけど、なんとなく皆の笑い声が各家庭から聞こえてきそうな、そんな夜。
翌日、2台のバスを見送った後ひとり会場に向かうと
昨日の出来事がまるで夢のように、そこは静かな朝の空気だけが張りつめています。
一人では実現不可能だった、今回のお祭り。
一人一人の力が魔法のように集結して、こんな奇跡を生みました。
何が私の原動力だったのか、何を達成したかったのか。分からない、でも
どうしても実現させたかった。
そしてこうして、たくさんの感動と、反省を生んだこの日を私は一生忘れないと思います。
「手づくりフェア」の名の下、前向きな勘違いをすると、準備不足も、当日のバタバタも、機械のように計算されていない、手づくり感満載のお祭りになったことは間違いなさそうです。
この日まで近くで、遠くで支えてくれた全ての人にありがとうの気持ちでいっぱいです。
アルシュ村よ、自信を持って言おうじゃないか!
小さな村だけど、こんなに素敵なお祭りができる、そんな私たちの村だって。
本当に、本当にありがとう。 ◎完