モンゴルの草原でチンギス・ハンみたいに颯爽と馬で駆け抜けたい!!
そんな母の一声に、村の男の子たちがどこからか本当に馬を4頭用意してくれた。
村での最後の日、とうとう母の夢が叶う瞬間がきた。
まずは父から。
両親、妹と四人でドンキーに乗って丸二日、グランドキャニオンを下り登ったArizonaを思い出す。
しかし、正真正銘の「馬」は、私にとっても初めての体験となる。
うんうん、なかなかの身のこなし。
母も、よっこいせ。となんとか乗馬!
小さな小さなアルシュ村の一本道をぽっくりぽっくり歩いただけなのに
「気分はチンギスハーン!!」と少年のよう。
村の入口に「サルクン・トル」という国立公園があります。
まだ一度も私も踏み入れたことがない、禁断の美しい公園!
そこにあるのは、真っ白い山だけ
こんな季節に来てくれた両親に感謝。
私たちだけの特権かもしれない。深雪の中を、静かな静かな森の方へ。
本当に、きれい。幸せ。
夏は、避暑地としてたくさんの人が訪れるというこの公園。
馬が、ボスっボスっと雪に埋もれながら歩く。
「お馬の親子は仲良し親子♪ 皆で一緒にぽっくりぽっくり あ・る・く♪」
と、軽快な母親。首をかしげながら母の後ろに乗り苦笑いなアマン。
私も将来は馬を飼いたいと思います。本気です。
3/28のアルシュ村の風景。
人間ってどこにでも住めてしまうんだなぁ、山間のこんな小さな場所にも生活がある。
村の男の子たちの快挙をお知らせいたします!
馬に乗って国立公園を進んでいっていた時、私の後ろに乗っていた15才の少年が
「エルッキン(=エルク)がいる!」と。
「どこだ、どこだ!」
「カメラのズームで収めてくれ」
と、ただ事ではなさそうな、食いつきの良さ。
じーっと山の方を見つめる少年たち。
✤そして数時間後✤
乗馬を終えて家でお昼寝をしようとする両親、そして再び訪ねてきた彼ら。
「ナルギーザ、とにかくおめでたい事なんだから、お父さんお母さんを呼んで来て欲しい」
と、眼の前に差し出された真っ赤な肉!
「ええぇ??!さっきの、あの山の上にいたエルク??」
「オーバ(そうだよ)」
「お祝いのお酒と、一人50comずつ渡さなきゃ」
とにかく、野生のエルクを仕留めたというのは村でもお祝いごとらしい。
いいのよ、これがまたウォッカ代になっても。
大いに喜べ若者よ。
一件、また一件・・お茶を飲みに来て。という家が増え、とにかくお茶を飲みまくったラストデイ。
お父さんお母さん、ありがとう。
私もまた、これまで知らなかった村を見ることができました。2人のお陰さまです。
キルギス人男性がオフィシャルの時かぶるという「カルパック」を父に。
母にも可愛いキルトの鍋敷きを。
ありがとう、本当に楽しい4泊5日。
夢を見ているような気持ちでした、2人がいたアルシュ村!
本当に楽しかった。
一人残されたホテルの部屋、母からの起き手紙。
「何でも見てやろう精神の私たちには“超!興味津々な旅でした」