2010年2月3日水曜日

立ち止る

男子生徒分80個、女子生徒分50個が出来上がった。
あと40個の縫製を終えたら注文の170個が完了・・。

スナップを付ける作業、首にさげる紐を作る作業、家にまで持ち帰り作業する日々が続いた。

家計を支えるお母さんたちにとっては少しでもお金になったら、と思うのか、家に持ち帰りその次の日には必ず仕上げて作業場に持ってくる。皆、ほとんど。

みんな本当によく頑張る-。

ところが、メンバー7名のうち、2人がダウンというハプニング発生。

一人はジャーマットのリーダー貴重な縫製担当、腰を痛め10日間の入院。

もう一人はhostmotherであり、織り手であるGエジェ、寒さともとからの関節痛で体が思うように動かない。

あまり無理をさせたらいけないな、と思っていた矢先のことでした。
私が赴任した11月から、有難い事ですが注文が次々舞い込んできて、期限までに作る事に文字通り「追われる」日々。 土日の休みも取らずにこれまで突っ走ってきました。

すこし落ち着け、わたし。焦る気持ちばかりが先走り、大切な事を忘れてしまいそう。

ジャーマットの女性は、皆家での大変な仕事をして、さらにこの織物の仕事をしている。
朝は牛の乳搾り、水汲み、パンをこねて焼く、家族全員分の洗濯も全て手で、夕飯の麺も小麦粉からこねて作る。

私は単品でここにいて、他に守るべき、こなすべき仕事があるわけではないから、常に商品の事を、作品の事を考えていられる。

前へ前へばかり進もうとしている。

今日、月初めのミーティングをと思ったが、2人は病院へ、1人は隣村へ、1人は来月出産を控え、なかなか集まれない女性たち。どうしよう・・。

少しでも私も手伝えたらと織り機に向かったが、気持ちがあちこちへいっていて、色がぐちゃぐちゃ、糸を巻こうと思うとものすごい勢いで絡まる糸・・。

そんな時、物静かなAエジェが午後やってきて、家で仕上げてきた10個のミニケースをそっと差し出す。

昨日の夕方持ち帰ったばかりなのに・・。

ありがうと、無理させてごめんなさい、と、何やってんだ私は、という気持ちが混じり泣きたくなった。

少し立ち止まろう。

全てのミニケースを作り終わったら、皆にカレーを作ってあげたい。
日本のカレーを作って、振る舞いたい。

Aエジェ、リーダーの分まで頑張るよ、という静かな意志を感じる。

一人一人の個性がキラリと光る!・・いい色具合い。
部屋に干される布達、170人の小学生たちよ、彼女たちの手作り。

大切に使ってね。